和乃革を利用したレザークラフト作品や最新情報を書いたブログです

オイルレザー青の長財布|革職人のレザークラフト制作過程紹介

初めまして、渋谷カバンの渋谷と申します。

今回はオイルレザー青を使って長財布を制作していきます。

まずは完成写真をご覧ください!!

革職人の長財布の作り方001|レザークラフト
革職人の長財布の作り方002|レザークラフト
革職人の長財布の作り方003|レザークラフト

基本的な作りの長財布です。

今回、初めて制作過程を公開することになり、気合が入りすぎてかなり長くなりましたが、最後までお付き合いいただければ嬉しいです。

よろしくお願い致します!!

それでは、制作過程を説明していきます。

1.準備(裁断から漉きまで)

型紙を置き、印をつけます。

革職人の長財布の作り方004|レザークラフト

革包丁で裁断します。

革職人の長財布の作り方005|レザークラフト

裁断完了。

各パーツの床面、コバを処理していきます。

※詳しいコバ処理方法は後半に載せます。

各パーツの重なった箇所を漉き機を使って漉きます。

※指を漉かないように注意して下さい。私は過去に漉きました、、、

2.コインケースの制作過程

ファスナーを準備します。

必要な長さにハサミでカット。

使いたい長さの+3,5cmでカットします。

カットしたら、ファスナーを分けます。

くい切りを使って、金具部分を取ります。(8個ずつ、計4箇所)

ファスナーに取っ手を通します。

ファスナー下止め金具を設置し、ハンマーで固定します。

ファスナー上止め金具をラジオペンチで固定します。

両面テープを写真の様に垂直に貼ります。

写真の様にファスナーテープを両面テープに合わせて折ります。

はみ出た部分をハサミでカットします。

写真の様に両面テープを貼ります。

目打ちを使いながら両面テープを貼った箇所を折込みます。

ファスナーの準備が完了しました。

次は、作ったファスナーを取り付けます。

まず、コンパスを使って印をつけます。

始点の印をつけます。

菱目打ちで穴を開けていきます。

ファスナーに両面テープを貼り、コインケース部分に仮止めします。

糸を用意します。

糸の長さは目安として縫う箇所の長さ×4倍にします。

サドルステッチで縫っていきます。

コインケースとファスナーの取り付けが完了です。

一旦、ここまでにして、次の工程に進みます。

3.カードポケットの制作過程

重なり部分を手漉きします。

ポケット下部に両面テープを貼ります。

型紙を使って、印をつけます。

印に合わせながらカードポケットを仮止めします。

ミシンを使って縫い合わせます。

最初に表の一枚を縫います。

次に縫ったカードポケットをめくり、2枚目も縫います。

カードポケット裏側の出ている糸を目打ちを使って引っ張り出します。

2本になった糸を、十字結び→逆十字結びで2回結びます。

糸切りバサミを使って、約2ミリ程に切ります。

ハンダコテを使い、約2ミリにはみ出ている部分を溶かして固定します。

残りのカードポケットの裏側にも両面テープを貼ります。

真ん中に型紙を使って印をつけます。

菱目打ちを使って縫い穴を開けます。

コンパスで端に縫い穴のガイドラインをつけます。

菱目打ちを使って縫い穴を開けます。

真ん中を手縫いします。

カードポケットが完成しました。

4.インナーの制作過程

コインケースに戻り、下部に型紙を使い縫い穴のガイドラインをつけます。

更にその下に、カードポケットと縫い合わせる位置にコンパスを使ってガイドラインをつけます。

コインケース下部に両面テープを貼ります。

そして、カッティングマットのメモリをガイドに、コインケースとカードポケットを仮止めします。

既に開けたカードポケット下部の穴に合わせてもう一度、菱目打ちを使って穴を開けます。

手縫いで縫い合わせます。

コインケース両端をコンパスで、

ボンドを塗るガイドラインをつけます。

ボンドを塗ります。

貼り合わせて、ローラーで圧着します。

クリップをつけ、乾燥を待ちます。

先程つけたコインケース下部のガイドラインに沿って、菱目打ちを使って穴を開けます。

手縫いします。

マチを折り曲げ、ローラーを使いクセをつけます。

マチにボンドを塗るガイドラインをつけます。

コインケース端にマチを置いて、取付部分に印をつけます。

印から下にコンパスを使ってガイドラインをつけます。

革包丁の裏側で傷をつけて、ボンドがしっかり付くようにします。

マチとコインケース端にボンドを塗り、貼り付けます。

縫い穴のガイドラインをコンパスを使ってつけます。

菱目打ちを使って穴あけをします。

手縫いをします。

これでインナーが完成しました。

5.本体の製作過程

型紙を使って穴をあける箇所や取り付け箇所の印をつけます。

また、コンパスを使って縫い穴のガイドラインもつけます。

ハトメ抜きを使って穴あけします。

菱目打ちを使って縫い穴を開けます。

本体の穴あけが完了しました。

かぶせと本体を取り付けていきます。

まず、かぶせ裏に両面テープを貼ります。

穴あけのガイドラインをつけます。

印に合わせながらかぶせと本体を仮止めします。

ガイドラインに沿って縫い穴を開けます。

手縫いします。

(手縫いする前に両面テープを剥がしておきます。)

かぶせと本体にバネホックを取り付けます。

これで、本体の準備が完了です。

6.本体とインナーの取付過程

コンパスを使い、ボンドを塗るガイドラインをつけ、ボンドを塗ります。

本体とインナーを貼り合わせて圧着し、クリップで固定して、

乾燥させます。

乾燥したら、既に開けた本体の穴に合わせて菱ギリを使って穴を開けます。

コインケースのマチをカードポケットにつけます。

取り付け部分にマチを当てて印をつけます。

その印から下に、コンパスを使って、

ボンドを塗るガイドラインをつけます。

革包丁を使って傷をつけます。

ボンドを塗ります。

貼り合わせます。

マチ部分に本体側から菱ギリで穴を開けます。

本体全体を手縫いします。

ここまできたら、ほぼ完成です。

7.仕上げ(コバ磨きなど)

紙やすり90番で擦ります。

ヘリ落としを使い角を取ります。

ふのりを指で塗ります。

ホットシーラーを使ってコバを焼きます。

※ふのりが乾燥する前に焼くようにします。

紙やすり240番で擦ります。

ロウを塗ります。

ホットシーラーを使って念引きをします。

ホットシーラーを使ってロウを溶かします。

紙やすり600番で擦ります。

コバが完成です。

ファスナーに革紐をつけます。

ハンダコテでサインを書きます。

完成です。

ここまでご覧頂き、ありがとうございます。

冒頭でもお伝えしたとおり、気合が入りすぎてかなり長くなりました。

なんと、写真を130枚近く使っております。笑

本当にご覧頂きありがとうございます。

和乃革 オイルレザーはとても綺麗な色で、オイルもたっぷりと使われていて、とても作業がしやすい素晴らしい革でした。

このサイフはとりあえず自分で使ってみようと思っておりますので、経年変化が楽しみです!!

渋谷カバン

渋谷

http://www.shibuyakaban.com/

岡山県の革工房「渋谷カバン」

岡山県西粟倉村に工房を構え、受注製作を中心に展開。

シンプルかつ普遍的に使えるような、

「用の美」が感じられるものづくりをコンセプトに活動しております。

和乃革のオイルレザーを使った商品を販売しております。

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和乃革はこだわりの国産革を販売している通販ショップです。全ての革が自社オリジナル商品となっており、ここでしか買えない革です。