2回目の投稿になる工房dattoです。
今回は和乃革の本ヌメ革(キャメル2mm厚)を使用した眼鏡ケースの製作過程を紹介します。
完成画像
まずは完成画像です。
型紙
型紙はJW-CADとういうフリーソフトを用いて作成し、印刷して厚紙に貼り付けて作成しています。パソコン上で作成した型紙は以下になります。
パソコンのソフトで型紙を作るメリットは、
- 平行が確実にとれること
- 曲線が書きやすいこと
- 寸法が簡単に計測できること
- 修正が簡単にできる
などがあります。
床面の処理
トコロールを薄く塗り伸ばし、乾かします。
切り出し
型紙を元に丸切りで印をつけ、革を切ります。
念引き
熱したフチ念で念を入れ、角を丸めます。
金具取り付け
今回はギボシで止める眼鏡ケースです。
ネジ式ギボシは緩み防止のため、閉める前に少しだけボンドをつけてから閉めます。
漉き
今回は2mm厚の革を使用しております。縫い合わせたときに野暮ったくならないよう、縫い合わせる部分を漉きます。
はじめに銀面に線を引きます。
床面の漉く部分に溝を掘り、漉く時の基準にします。
基準を元に漉きます。
水分を含ませます。
銀面をプレスし、立体形成します。
形づけ
革をきつく曲げる場合、曲げた部分が白くなってしまい、カッコ悪くなります。なので一度水分を含ませてから形状を整えます。
全体に水分を含ませます。
乾くまでクリップで止め、乾燥させます。跡がつきやすいのでクリップは直接当たらないようにします。
縫い合わせ
穴を開ける印をつけます。
床面の張り合わせる部分を荒らします。
ボンドを塗ります。
ピッタリ張り合わせます。
キリで穴を開けます。
縫い合わせます。
鼻あてが当たるパーツの取り付け
この手の眼鏡ケースには大体ついている写真のパーツですが、鼻あてが収まるだけでなく、メガネが潰れることを防いでくれます。
このパーツのおかげでギボシの止め金具が、眼鏡に当たって傷つくことも防いでくれます。
ギボシ穴
まず、大小の穴を開けます。
2つの穴を繋ぎます。
形を整える
全体に水分を含ませ、最終的な形を整え、乾燥させます。
コバ磨き
しっかり乾燥した後でコバを磨きます。